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タクシーの需要予測~ビッグデータに人工知能技術を適用した移動需要予測モデル~

2016/10/08

NTTドコモは、東京無線協同組合、富士通、富士通テンと協力して、ドコモの携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成される人口統計に、東京無線のタクシー運行データなどをかけ合わせて分析することで、タクシーの利用需要をリアルタイムに予測する「移動需要予測技術」を新たに開発し、交通網の効率化をめざす世界初の実証実験を2016年6月1日から開始している。

 この「移動需要予測技術」は、人口統計や運行データのほか、気象データや周辺施設データなどに機械学習等の人工知能技術を適用して、タクシーの需要予測モデルを作成し、現在から30分後の乗車数を予測するもの。実証実験で、その予測情報を東京無線のタクシードライバーに音声、文字、タブレットの地図上に分布して表示するなどして提供することで、実運用を通じて有効性を判断する。

 このタクシー車両の運行データは富士通テンのタクシー配車システムと富士通が提供する位置情報サービス基盤「SPATIOWL(スペーシオウル)」により収集するもの。また、予測情報の精度の技術検証を行い「移動需要予測技術」を確立し、将来的に全国のタクシー会社の運行データを追加することで、さまざまなエリアでのサービス提供をめざす。さらに、予測情報はタクシー会社の既存の配車システムと連携し、新たな設備を設置することなく低コストでスムーズに「移動需要予測技術」の導入が可能となるよう検討する。

 近年、海外からの観光需要の高まりにより、多くの観光客が集まり交通需要が高まることが想定される。その反面、少子高齢化による将来のドライバー不足も想定される。将来的には、「移動需要予測技術」を実用化することで、タクシー売り上げ増に留まらず、運行効率化やドライバー配置の適正化によるタクシー供給不足の一助になるように考えている。

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