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進め心のバリアフリー 人を人間と捉える日本社会へ~超福祉展~


2015/11/11

 日本で生活をしていると普通のことで気が付かないかもしれないが、世界的に見ても日本のハード的なバリアフリーは進んでいると言われている。その一方で進まないのが心のバリアフリーだ。この心のバリアフリーについては「先進国の中で最も遅れている」と指摘する有識者もいる。

 このような中、少しずつではあるが、ある活動が活発化してきている。障害者をはじめとするマイノリティや福祉そのものに対する「意識のバリア」を取り除こうと、思わず「カッコいい」「カワイイ」と使ってみたくなるデザインや大きな大きなイノベーションを期待させてくれる”やばい”テクノロジーを備えた福祉機器を普及させようとする活動だ。

 それらを展示するのが「超福祉展」だ。ここは単なる福祉機器展と考えるだけではもったいない。他の先進国では普通で、日本ではこれからの人間のため社会、個々人の自由と自己実現の可能な社会の実現に必要な基本的な考え方に触れられるのだ。

 渋谷区もこの活動を支援しており、渋谷区長の長谷部氏は超福祉展について「超福祉展の主催者で、"心のバリアフリー"をクリエイティブに実現する思想や方法として「ピープルデザイン」を提唱するNPO法人ピープルデザイン代表理事の須藤氏の活動を応援する。渋谷のまちは新しい文化の情報発信力がある。ここから心のバリアフリーをクリエイティブに変えていきたい」と話した。

 オリンピック・パラリンピックの開催までに、心のバリアフリーはどこまで解消されるのだろうか。来日する観戦者や観光客は、単なるオリンピック・パラリンピックによる技術革新や経済発展だけではなく、このように人々の暮らしや生き方はどうなるのかも一つの焦点に入れているように思われる。また高齢者人口が増える中、障害者だけの問題とされてきたバリアフリーはより他人事ではなくなってきている。

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